議会レポート
本会議
令和元年12月11日 令和元年第 6回 沖縄県議会(定例会)
2020年01月15日
○赤嶺 昇 一般質問を行います。
1番、知事の政治姿勢について。
(1)、琉球歴史文化の日の制定についてでございますが、まず選定方法についてお聞かせください。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えをいたします。
今、複数の検討委員会を設置しておりまして、その中でさまざまな検討がなされております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 制定時期というのはもう決まっていますか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) まさに今、いろんな角度から検討を進めているところでございまして、いつというところはこの時点では明言できないところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 まだ目安もないんですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えをいたします。
まさに、いろんなさまざまな角度から検討が行われているというところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 わかりました。
琉球歴史文化の日、知事の公約でございます。制定の意義について、知事の見解をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 玉城知事。
○知事(玉城デニー) 私たち沖縄県、琉球には、沖縄県全体の伝統的な文化、自然、歴史、風習などもありますし、またそれぞれの地域には地域の伝統文化、風習などがあります。ですから、それらに対してこれからも保護・継承をしっかりと整えつつも、新しいまた文化の醸成も含めて未来に向かってこのウチナー文化の継承・発展を願って、それを契機とするようなさまざまな取り組みにつなげるための琉球歴史文化の日を制定したいという思いでその方向を検討している次第です。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 それでは、2番(2)、世界のウチナーンチュ会館についてでございます。
まず、世界のウチナーンチュの数というのを教えてもらっていいですか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時19分休憩
午後1時19分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えいたします。
私どもは世界各国に約42万余りの方がいるというふうに見ております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 ことし、県議会でも北米のほうに行かせてもらいました。120周年記念事業に行ってきたんですけれども、世界には沖縄会館が――ハワイにも沖縄会館があるんですけれども、これ世界にどのくらいの会館があるのかというのは把握していますか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時19分休憩
午後1時20分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 赤嶺議員おっしゃるようにハワイとかいろんなところにそのような会館があるというのは承知しておりますが、正確な数について把握しておりません。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 もうまさにこれは県として――いろんな思いで皆さん会館をつくって活動しているんですよ――そこは把握しておくべきだなということで次回また把握していただきたいと思っています。いかがですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えいたします。
会館の成り立ちとか設置主体とかいろいろあると思います。そういったところを含めまして少し調べてみたいなと思います。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 あと世界のウチナーンチュ、5年に一遍、世界のウチナーンチュ大会やっているんですけれども、この世界のウチナーンチュネットワークというのはどのように活用されていますか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時21分休憩
午後1時21分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えいたします。
ウチナーンチュのネットワークでございますが、もちろん海外にお住まいのウチナーンチュの皆様間のいろんな交流もございますでしょうし、私ども沖縄、母県と言われている沖縄との情報交換もございます。またいろんな留学生や子弟の派遣などを通じてそういった受け入れも積極的にしていただいていまして、そういった意味でのさらなる広がりがあるところでございます。
またその地域にお住まいの方々が沖縄のいわゆる伝統文化・芸能、しっかり保存・継承していただいております。また経済的なつながりでそういった活動もされているというところで、そういった意味での世界的な広がりを我々が展開する中で活用が行われているというふうに考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 実は、世界のウチナーンチュセンター設置支援委員会というのがあって、共同代表の高山さん、三木さん、大山さんから知事また議長のほうに世界のウチナーンチュセンター設置支援のお願いというのが来ていると思うんですけれども、この件は承知しておりますか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 昨年の8月29日付で、世界のウチナーンチュセンター設置支援委員会の皆様から世界のウチナーンチュセンター(仮称)設置要請書が議長等に提出されているということは承知をしております。
○赤嶺 昇 県には来てないんですか。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 県のほうにも来ております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 知事はその内容については聞いておりますか。
○議長(新里米吉) 玉城知事。
○知事(玉城デニー) 要請があることも承知しております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 まだ県としてそのような方針をもちろん聞いたことはないんですけれども、今42万人世界のウチナーンチュがいてさまざまな人脈、あと経済、教育、それはやっぱり活用したほうがいいと思うんですね。その中で沖縄県としてウチナーンチュセンターの設置について課題もあるかと思います。それについて検討していく考えはありますか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えをいたします。
昨年8月に一応要請がございまして、それから少し経緯を申し上げますと、要請者の皆様と要請内容の詳細について確認や意見交換を行った上でしているところでございます。直近で言いますと、要請団体の皆様と5月に意見交換をいたしました。また要請内容のうち緊急性があろうかなというところで、いわゆる情報収集の面につきまして、関係者の方と9月に意見交換を行ったところでございます。今、そういった意見交換を含めて一応検討しているところでございますが、要請内容の一部につきましては既存施設の活用で対応ができないかとか、またこれまでこの種の建物につきましては一度県に計画があり、廃止した経緯もございます。そういったところも踏まえまして、新たな箱物建設につきまして施設の設置の必要性とか費用対効果とか、施設の設置の妥当性とかそういったところを慎重に検討していく必要があるかなというところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 私も検討は大事だと思いますよ。ですから、やはり次年度ぐらいにでも調査費等を計上するということは三役どなたか、答弁いただけませんか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 私どものほうで今関係者の皆さんと十分に意見交換をさせていただいた後に、先ほど言った検討項目について十分検討した中で、今後どういった進め方ができるかというところをあわせて検討する必要があるかなというふうに思っております。
○赤嶺 昇 休憩お願いします。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時26分休憩
午後1時26分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 来年度につきまして箱物、いわゆる新たな施設の建設についての調査費を検討するというところまでは今のところ考えておりませんが、先ほど言いましたようにたしか要請内容の中にセンターの機能が――9つの要望がございます。その中で例えば、文書整理の話でありますとか、閲覧の話でありますとか、そういった一つ一つの機能の必要性とかを踏まえてできるところは次年度しっかり検討していきたいというところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 来年の予算というのは今すぐ考えていないということなんですけれども、私は大事だと思うんですよ。ですから、それはしっかりと検討してもらって必要であれば調査費等も計上しながらその必要性について。移民した方々は高齢でも今まだ元気で――どんどん2世、3世、5世、6世となってくると薄れていくんですよ。そうなると時期的なものもありますので、この件について知事の見解を教えてください。
○議長(新里米吉) 玉城知事。
○知事(玉城デニー) 今議員おっしゃるようにやはり移民の歴史そのものについて、先駆者の方々が御健在でいらっしゃる間にさまざまなその経緯についての資料をしっかり収集すること、そしてそれを保存・継承することは大変有意義だと思います。そういう方向性も含めて、検討するための何がしかの予算が必要であればそれもまたしっかり進めていけるような検討も含めて取り組みたいと思います。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 ぜひお願いします。
首里城火災についてお聞きします。
首里城の火災当日、常駐警備員の数を教えてもらっていいですか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時28分休憩
午後1時28分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
当日、監視員1名、警備員2名、合計3名が待機しておりました。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 この常駐以外に警備会社は巡回パトロールというのをやっていますか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時29分休憩
午後1時29分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) 当日は警備員、監視員のみでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 この常駐警備員、監視員の給与とか時給は幾らですか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時30分休憩
午後1時30分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) 賃金等についてはお答えをすることがちょっとできない状況でございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 警備会社のホームページに募集の給与、ハローワークにも載っているんですよ。そこは皆さん本当にわからないんですか。あと年齢、経験、これ皆さんわからないんですか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時31分休憩
午後1時31分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
監視員につきましては、現在20年以上の経験がございまして、月給制であったということでございます。あと警備員につきましては、採用当時は最低賃金であったということでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 ですから、最低賃金ですよね、夜間。ですから、こういったところも含めてあれだけの首里城が焼失するということも含めて明確に――この方々が全部悪いとは言いませんよ。そういった体制も含めて、原因究明はちゃんとしたほうがいいと思うんですけれども、いかがですか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時32分休憩
午後1時32分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
監視員、警備員ともに指定管理者からの直接雇用ではございませんので、委託先がございます。そういったところでしっかりと雇用はされているということでございますので、またそういった警備員、監視員含めてヒアリング等も行っておりますし、原因究明についてはしっかり検証していきたいというふうに考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 国から県に移管されて、今言う指定管理者、指定管理者からまた警備会社ですよね。それからまたがっていくものだからそこはしっかりと検証したほうがいいなと思っております。
(4)、フィリピン、サイパン、テニアンとの姉妹都市締結についてなんですけれども、ことし知事がテニアン、サイパンを訪問したということなんですけれども、感想をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 玉城知事。
○知事(玉城デニー) 私、初めてサイパン、テニアンをお伺いいたしまして、戦後の長きにわたって慰霊祭を行ってこられた墓参団の方々と同行させていただきました。現地に行きますと、非常に沖縄との深い関係性ですとか、双方が本当にある意味で言うと親戚同士のようなそのくらい非常に深いおつき合いをさせていただいているということも、現地の方々といろいろな意見交換の中で感じさせていただきました。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 またフィリピン、ダバオは謝花副知事が行ったんですけれども、感想をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 謝花副知事。
○副知事(謝花喜一郎) お答えします。
私も今回初めてその慰霊祭に参加させていただきましたが、まず、率直に申し上げまして多くの方々が参加なされたと。しかも高齢の方々が、お孫さんなどを連れてこの慰霊祭がなされたということ。今まで遺族の方々の思いとそれをまたしっかりと子や孫たちが引き継いでいくということについて思いを一つにできたのが本当に感動的でございました。また、一方で現地の方々、しっかりと長年にわたって慰霊碑を守っていただいたと。その現地の方と墓参団の方々との交流がなされたということで、私にとっても大変いろんな勉強になる機会であったと思っております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 今回、知事、副知事が――長らく三役が行く機会がなかったので、非常にありがたいなと思っております。墓参団の皆さんが非常に喜んでおりましたので、本当に感謝を申し上げたいと思っています。
そこで、姉妹都市というのは先方の問題もあるのでこちら片方ということにならないんですけれども、今後、その歴史もあるわけですから、これについて県の考えをお聞かせください。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えをいたします。
まず、姉妹都市、いわゆる姉妹友好提携についての基本的な考え方から申し上げたいと思いますが、今の姉妹提携につきましては、4つの都市と姉妹提携をしております。新たに姉妹提携をする際には、これまでは県系移民の状況でありますとか歴史的環境を踏まえた上で締結をしているところでございます。
姉妹提携、友好提携につきましては、持続的な友好関係の構築が肝要であることから、一義的には教育・文化・観光とさまざまな分野で民間交流が醸成されていることを条件としております。また、先ほど議員からもございましたように、両方が当然それを継続しようというところがございますので、両地域で友好交流の持続性を確実なものにするため、双方の行政機関において締結に向けた検討協議を慎重に重ねた上で締結をしているところでございます。
フィリピン、サイパン、テニアンについてでございますが、歴史的なつながりがある地域の一つとなっているというところは承知をしております。同地域の姉妹提携につきましては、県内外の関係者との意見交換を進めながら、あるいは提携時の基礎的な状況等の情報収集を行いながら可能性について検討していきたいと考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 続いて(5)、海外沖縄事務所の課題についてなんですけれども、皆さんから資料いただきました。ソウル事務所の活動件数が――ほかの事務所は全部載っているんですけれども――載っていないのはこれ昨年活動が余りできなかったということなんですか。
○議長(新里米吉) 商工労働部長。
○商工労働部長(嘉数 登) お答えいたします。
ソウル事務所につきましては、2019年ことし4月1日に開所しておりますので、そういった意味で提供資料の中に活動記録は載っておりません。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 海外沖縄事務所は非常に大事だと思っております。今後、アジアを戦略的に取り組んでということからすると、ぜひともさらにベトナムとか、カンボジアとかそういった地域も今後検討してもらいたいなということを要望しておきたいと思っています。
ワシントン事務所についてなんですけれども、開設してもうすぐ5年たちます。これまでの実績を教えてください。
○議長(新里米吉) 知事公室長。
○知事公室長(池田竹州) ワシントン事務所駐在につきましては、これまで6度の知事訪米の対応、そして、米国政府連邦議会関係者との日常的な意見交換、そしてシンポジウムの開催など、沖縄基地問題の解決に向け米国政府などへ働きかけを行っているところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 設置してからこれまでの累計でかかった予算を教えてください。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時39分休憩
午後1時39分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
知事公室長。
○知事公室長(池田竹州) お答えします。
平成27年度から平成31年度、30年度までの決算額に今年度の予算額を足したものでございますが、合計額で約3億4625万円となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 5年たちますので、これまでのいわゆる総括をして、実績、課題、次年度以降どうするか、そういう時期に来ているんじゃないかなと思いますけれども、いかがですか。
○議長(新里米吉) 知事公室長。
○知事公室長(池田竹州) お答えします。
ワシントン事務所につきましては、今まで活動しているところですが、今後は基地問題の解決に向けてより米側の理解と協力を求めることが重要であると考えております。連邦議会議員の沖縄への招聘に向けての働きかけや、これまで面談した連邦議会関係者への継続的なフォローアップなどについても行っていく予定であります。
今組織のあり方につきましては、どういった形がいいか、これまでの実績も踏まえて内部で検討しているところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 続きまして座間味浄水場についてでございます。高台高地の調査、選定状況をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 企業局長。
○企業局長(金城 武) お答えをいたします。
座間味島に建設する浄水場の予定地につきましては、津波被害を受けない高台への変更を求める住民の皆様からの要望を受けまして、阿真チジ、旧ごみ捨て場及び高月山の既存浄水場隣接地について調査業務を行っております。現在、環境や景観への影響が少ない施設配置計画を検討し、環境省や座間味村との調整を進めております。当該予定地につきましては、施設配置の検討に時間を要しまして、年内での選定は難しい状況でありますが、環境省や座間味村との調整結果を踏まえまして、住民説明会も開催し、可能な限り早期に選定したいというように考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 平良昭一議員の質問により、早速知事が座間味島を訪問していただいております。今回、座間味島に行って浄水場も見たと思うんですけれども、津波の心配もあるので私たちは高台に選定したほうがいいというふうに思っておりますが、知事の見解をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 玉城知事。
○知事(玉城デニー) 今回、その座間味浄水場については、これまでの平成27年以降からの経緯もるる確認をさせていただき、そして現在候補地に挙がっている高台の3カ所の現況なども見ながらじかに現場を視察させていただきました。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 知事は高台に選定したほうがいいというお考えを持っていますか。
○議長(新里米吉) 玉城知事。
○知事(玉城デニー) それに関しては、環境省や村当局との協議が非常に重要だということも企業局長から伺っていますので、そこの検討を慎重に進めているというふうに認識しております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 (7)、叙勲申請漏れについてなんですけど、申請漏れは何度あったんですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えをいたします。
2019年の春、それから秋の叙勲でございますので、2回ということになります。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 申請漏れがあることも問題なんですけれども、2回も申請漏れがあるというのは私は大きな問題だと思いますが、原因は何ですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えいたします。
今回の事案につきましては、私ども組織としての報告・連絡・相談が徹底されていなかったこと、業務の進捗管理が不十分であったこと、それから業務の目的や県民に及ぼす影響などの業務の重要性に関する認識の甘さが発生の原因ではというふうに考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 次(8)、入域観光客数発表ミスについてなんですけれども、この原因は何ですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) お答えをいたします。
今回の修正につきましては、御提供をいただいている航空会社からの、昨年提供いただいた数値の一部に報告漏れが判明したということが一義的ではございますが、その際私ども疑義が生じて、航空会社のほうに確認作業はしておったところでございますが、その確認作業などに時間を要したということがまず一つ大きな要因でございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 この航空会社の報告というのは義務ですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 義務ではございません。私どもがこの統計をするに当たっての協力依頼でございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 そうすると、航空会社が報告しなかったから漏れているということは、私は違うと思いますよ。これは一会社に対して、報告がなかったというのはいかにも上から目線。これ皆さんが統計をして、周囲もわかるわけですから、これを航空会社のせいにするというのは僕は本末転倒だと思いますよ。いかがですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 私ども航空会社のみに責任があるということはこれまでも申し上げておりません。あくまでも――ただ航空会社のほうから、あるいは船舶代理店のほうから数字をいただかないことには統計として積み上がっていかないわけでございます。そういう意味で数字の提供は重ねてお願いしているところでございます。あわせて当然私どもが発表する数字でございますので、私どもがしっかり精査してそれを公表していく必要があると思います。そういう意味で、私どもにも責任があるというところで今回おわびをさせていただいているところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 今の言い方は何ですか、私どもにも責任があると。じゃ一義的には航空会社が悪いと言っているんじゃないですか。
○議長(新里米吉) 文化観光スポーツ部長。
○文化観光スポーツ部長(新垣健一) 統計としては、それぞれの航空会社様であるとか船舶代理店様のほうから正確な数字をいただかないことには作業が始まらないと、あるいは統計として積み上がっていかないということを申し上げたわけでございます。私どもが公表する数字でございますので、当然私どものほうに責任があるというふうな認識でございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 ぜひ部長、叙勲申請漏れ、あと今のこの件もやはり組織の問題なのか、職員が多忙過ぎるのか、そこもちゃんと個人の問題としてじゃなくて部としてしっかりと対応して、こういったミスがないように。1000万人の観光客は翁長知事の目玉政策だったんですよ。本来、1000万人目で大々的に発表するのがこういうことになるというのは残念なので、気をつけていただきたいなと思っています。
あと続きまして、那覇軍港の浦添移設についてなんですけれども、浦添埠頭計画は北側配置案というのは、あれは何を指していますか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時47分休憩
午後1時47分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
知事公室長。
○知事公室長(池田竹州) お答えします。
移設協議会における北側案、南側案につきましては、那覇港湾施設の代替施設の位置を指すというふうに考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 軍港ということですか。
○議長(新里米吉) 知事公室長。
○知事公室長(池田竹州) いわゆる那覇軍港につきましては、地位協定に基づく日米合同委員会での正式名称が那覇港湾施設というふうになっております。
○赤嶺 昇 休憩お願いします。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時48分休憩
午後1時48分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 それでは浦添埠頭計画全体の総額の予算は幾らですか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時48分休憩
午後1時48分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
那覇港管理組合によりますと、平成15年の港湾計画改定における資金計画におきまして、浦添埠頭地区の総事業費は2412億円となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 浦添埠頭計画北側案の防波堤の面積と総額をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
浦添埠頭地区の防波堤、未整備の部分が2カ所ございます。浦添第一防波堤が延長3000メートル、事業費が約1200億円、第二防波堤が延長約660メートルで、約92億円となっております。合計1292億円ということでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 1メートル当たり、それぞれ幾らですか。
○議長(新里米吉) 土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
先ほど申しました浦添第一防波堤が1メートル当たり約4000万円、浦添第二防波堤が1メートル当たり約1500万円となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 浦添埠頭の工事、着工までのスケジュールというのはどのように想定していますか。
○議長(新里米吉) 土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
これから民港の計画の検討、浦添埠頭地区の検討を始めるということでございますが、港湾計画の改定のスケジュールとしまして、那覇港湾施設の配置の方向性が確定しまして、それから港湾計画改定までに約20カ月と見込んでおります。また、港湾計画改定から埋立工事の着工までに要する期間としまして、環境アセスメント手続等が必要でありますので、約5年程度かかるということでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 続いて大きい2番、米軍基地関連についてなんですけれども、知事が就任してからの辺野古新基地建設の進捗状況を教えてください。
○議長(新里米吉) 土木建築部長。
○土木建築部長(上原国定) お答えいたします。
辺野古新基地の進捗状況ということでございますが、県としましては、埋立承認撤回は有効との立場であり、全ての埋立工事を停止するよう求めております。仮に埋立土砂量から進捗率を換算するため、沖縄防衛局に照会したところ、ことし10月末時点において、埋立区域②―1については、必要となる土量に対して約7割、埋立区域②については約1割となっているとの回答がありました。当該回答に基づき、県において埋立承認願書の埋立土量等で試算したところ、事業全体の埋立土砂等約2062万立方メートルに対して、埋め立てられた土量の割合は約1%と推定されます。
以上です。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 (2)は削除します。
(3)、県民投票の結果をどのように生かしているかお聞かせください。
○議長(新里米吉) 知事公室長。
○知事公室長(池田竹州) お答えします。
普天間飛行場の辺野古移設への民意は、これまで一連の選挙でも示されてきましたが、ことし2月の県民投票によって、辺野古埋め立てに絞った県民の民意が、反対の圧倒的多数で明確に示されたのは初めてであり、極めて重要な意義があるというふうに考えております。また、知事は、安倍首相やヤング臨時代理大使と面談し、県民投票の結果を直接伝えたほか、去る10月の訪米におきましても、米連邦議会議員に県民投票結果を伝えたところです。さらに、県民投票の結果も踏まえ、トークキャラバンを実施するとともに、インターネットやSNSによる配信なども通じまして、広く全国の皆様に対して働きかけてまいりたいと考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 大きい3番、那覇空港について削除します。
4番、教育、福祉・医療、保健行政についてなんですけれども、高校定員内不合格についての状況を教えてください。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) お答えします。
県立高校の入学者選抜における定員割れの話です。定員割れのあった高校での不合格者ですね。平成27年度が192名、平成28年度が195名、29年度が167名、30年度が174名、31年度が111名となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 定員内不合格を実施していない都道府県をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) 定員内であれば不合格を出さないとしている都道府県は、15都府県となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 沖縄県は定員内不合格も出しているんですけど、これ出さない場合の問題点を教えてください。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時55分休憩
午後1時56分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) まず、入学者選抜は各高等学校学科の教育を受けていけるかどうかというその能力でありますとか適性を、調査書でありますとか学力検査、面接等で総合的に判断して合否を決定しているわけでございます。そういった中で仮に定員割れを出さないというふうにした場合、実は23年度にこの定員割れが大幅に出た際に教育庁側から各学校に文書を出したことがございます。その際にもいろんな声がございまして、学校側からいろんな懸念の声が上がったということがございます。中学から勉強しなくなるんじゃないかとか、生徒のほうからそういうのはおかしいんじゃないかとかいう声もございました。一番学校側としてはいろんな生徒指導上の課題も出てくるんじゃないかというのもございました。ただ一応その際に学ぶ機会を提供するためにも定員確保は重要だということで、教育課程の履修習得が期待できる生徒については可能な限り入学を認めてくださいということで、学校側との意見交換はさせていただいているところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 この出さないと勉強をしなくなるというのは誰が言っているんですか、勉強しなくなるとかというのは何が根拠ですか。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) これは当時の学校側の声であったり、そういう声がありますよ等々新聞報道でございましたということです。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 そうすると、高校を受けて仮に合格できなかった場合、その後の生徒の進路はどうなっていますか。把握していますか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後1時58分休憩
午後1時59分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) 例えば30年3月卒業の生徒が1万6363人いましたけれども、その際に進学した生徒と就職した生徒を除いて、未定の生徒がその年は275名いました。その中で高校不合格だった生徒というのは166人いました。その生徒に関しては、これは学校基本調査というもので数値はソースとして把握しているんですけれども、この不合格になった生徒に関しては在学中からいろんな働きかけはしています。通常卒業後に翌年進学希望の生徒に関しましては、夏休み明けごろになりますけど、次の進学に際して学校側からいろんな進路指導――入試に必要な内申書とか必要な書類等がございますので、その辺の関係で連絡をとって、あとはその後の必要な情報等があれば相談に応じたりという形のケアはやっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 それでは高校中退の現状を教えてください。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時1分休憩
午後2時1分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) お答えします。
これは平成30年度ですけれども、沖縄県の中途退学者の数は1281人、率にして2.2%となっております。これは県立高校だけじゃなくて私立とか通信も入っていますけれども、そのうち県立高校については787人で在籍に占める割合は1.8%となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 全国と比較しての割合はいかがですか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時2分休憩
午後2時2分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) 30年度で申しますと、沖縄は先ほど1281人、2.2%とこれは県内の全ての高校なんですけれども、全国は1.4%となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 それでは中学校の不登校の現状をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時3分休憩
午後2時3分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) お答えします。
これは文部科学省の調査になりますけれども、平成30年度の公立中学校で不登校生徒数は1988人となっております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 中学校で不登校だった生徒の中学校卒業後の進路状況を教えてください。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時3分休憩
午後2時4分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) 不登校と申しますと、年間累計で連続とは限らずに飛び飛びでもいいんですけれども、30日以上欠席した生徒を不登校と言います。ですから必ずしも年間を通して全く学校に登校していないというわけではございません。したがいまして各学校ではこの不登校の生徒であっても学校に来ている時間がありますので、そうしますと通常の進路指導とかそういうものに関しては不登校にカウントされる生徒でも顔が見えるわけですね。ですから先生方は進学とか就職等の指導等に当たっては特に不登校にカウントされているけれども、いる生徒というふうに分けないでやっているものですから、そのまとまったデータっていうのは実は現状ではとっていないというようなところでございます。
ただ、全体でいきますと中学校を卒業した中で先ほど申し上げたんですけれども1万6300名余りのうち、高校進学が専修学校も含めて1万5900名余りいます。あとは就職が103名ほど、あとは未定というのが275という状況で、学校では不登校だった生徒が特にどういう状況かというのは実は統計上データとしてはとってないと。カウントとしては不登校にカウントされていても来ている時間もあるということ、そういう状況になっているというところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 要は県は定員内不合格を出して、なおかつ中学校で今みたいに不登校、いろんな数字のとり方あるんですけれども、その後の生徒の行き先がわかってないっていうのはやっぱり課題じゃないかなというふうに思っております。
次に、重度知的障害者の普通高校への入学について県の対応をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時7分休憩
午後2時7分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) 重度知的障害をお持ちの方の入学についてですけれども、報道でも出ておりますが、障害の有無にかかわらず、高等学校の教育課程を履修できる能力、適性を有する生徒という意味で高校入学を認めているところでございます。例えば沖縄県においても、障害があっても各学科の教育課程を履修修得が期待できる生徒については入学を可能な限り認めているわけでございます。30年度時点で障害のある生徒が約500名、高校に在籍しております。そのうち知的障害をお持ちの生徒は45名ということで、そういった中で必要な支援員等を配置しながらやっているところではございます。ただ問題は実際その高校に入っている生徒、知的障害の方というのは軽度の知的障害の方でありまして、その方々は入試には必要な配慮、合理的配慮――その状況によりますけれども、代筆だったり代読だったりいろんな配慮をした上で、試験の結果の合否判定はほかの生徒と同じ土俵で判定をしていると。その結果、今45名の知的障害の方はいらっしゃるということでございます。
ということで、要はこの高校の教育というのが実は現在特別支援の必要な子に対して特別な教育課程が持てないと。ただし30年の4月からは発達障害の生徒について通級の指導ができるようになったということでありまして、通常の授業の中でその授業が成り立つかどうかという観点でそういう判定を行っているところでございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 教育長はちょっと中には500名くらい入れているということなんですけど、この新聞記事を見て(資料を掲示) 高校で保証できないと言っているんですね。この仲村君については3度目の受検を今度やると言っているわけですよ。受検はできるよと皆さんは言っていて、だけど受け入れないよと言ってるんですよ、これどういうことですか。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) 新聞報道の文字ですけれども、私どもとしては受検に際して合理的な配慮をするというその障害について情報のインプット、それについて点字だったり、代読だったり、代筆だったりそういうことをやるんですが、その結果学力テストに際してはそれに対する思考をして答えを出すと。これも合理的配慮で変わってもらうことできますけれども、学校教育を受けて、支援員の配置もやった上で履修できるかどうかという観点からやっているということで、今回試験を受けてその結果等も踏まえて、また判定していくことになるのかなというふうに考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 他都道府県で重度知的障害者が高校に行けているという事例もあると思いますけど、把握していますか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時11分休憩
午後2時11分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) 他府県というのは大阪のことをおっしゃっているのかと思いますが、実は大阪の教育委員会のほうに私どもも少し照会をいたしました。重度の方が入っているやに回答がございましたが、じゃ具体的に高校の教育課程をどのように履修修得させたのかについては明確な回答はちょっといただけてないところがございます。これも私どもの理解ですけれども、障害の特性というのは個々の生徒によって違うかと思いますので、大阪府さんのほうでこの生徒は支援員をつけて――障害でもいろんな状況がありますので、この教育課程の履修修得が期待できるというふうな判断をなさった生徒がいらっしゃって、その方を入学させたのではないかというふうに考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 教育長、推測で言ってるんですか。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) これは推測です。大阪府さんのほうからそういう方がいましたと。特別な課程は設けられないというのは大阪府さんもそれは理解されていますので、じゃ具体的にどのような授業の履修をされているのかというのは、私どももう少しそのほかの県さんの状況は情報を集めていきたいと思っております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 教育委員会は今回、この重度知的障害のある生徒の高校受検に係る教育委員会の考え方というのを出していますよね。これかなり衝撃でありまして、高等学校では重度知的障害のある生徒に対して法律上その特性に応じた教育課程を提供できず、生徒の学びの保証ができないと。この法律上というのは何を指していますか。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時13分休憩
午後2時14分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) お答えします。
学校教育法施行規則というのがございまして、そこの138条で特別支援学級に係る教育課程の特例というところなんですけれども、そこでは小学校、中学校もしくは義務教育学校または中等教育学校の前期課程――これは中学校相当だと思いますが――の特別支援学級に係る教育課程については特に必要がある場合は特別の教育課程によることができるという文言がありまして、高校についてはそういうものに入ってないということで特別な教育課程を編成することはできないというふうな理解でございます。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 ということは他都道府県で重度知的障害者を入れているということは法律違反ですか。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) 他の県でやっているのはそういう特別な教育課程ではなくて、通常の教育課程の中で履修できている生徒が入学されているというふうなことになろうかと思います。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 じゃ、他都道府県がやっているように通常の教育課程で対応するように努力しないんですか。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) 問題はこの生徒さんがそれで通常の教育課程で入学した際に通常の教育課程で――いろんな工夫もあるかもしれませんが、この授業課程――国語、算数、理科、社会ですね。高校の3年間で履修していけるかどうかというものを一種のテスト等で判断されるのかなというふうに考えております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 かなり私の認識と違うんですね。ちなみに皆さんは、今回の方針で当該生徒については特別支援学校における教育の枠組みの中で高校生との交流の機会が持てないかを検討していると。この学生さん本人と保護者はそれを特別支援学校に求めているんですか。
○議長(新里米吉) 教育長。
○教育長(平敷昭人) お話では通常の高校の課程の中でほかの生徒さんとの交流の中で、高校の生活を過ごしたいというふうに希望していると理解しております。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 ということは、本人も保護者も求めていないのに皆さんは特別支援学校に入れて普通高校との交流というのは皆さんの権限を越えていませんか。何でこんな方針を出すの。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時17分休憩
午後2時17分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
教育長。
○教育長(平敷昭人) お答えします。
私どもとしては、これも最終的には保護者の希望とこちらの相違になりますけれども、子供さんの特性、状況からすると特別支援学校でその障害の状況に応じた個別の支援計画を受けて教育を受けるほうがより好ましいのではないかというふうな考えを持っているということであって、そこに強制的に入れることはできないわけですね。ただ私どもでは特別な教育課程ができない中で、そこに入るという形になるとどういうことになるかと、3年間過ごした後で、学びの保証ができるのかという状況であると。
○議長(新里米吉) 赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 この考え方について、この当該生徒という一個人の部分をそういうふうに特定するのはいかがなものかなと私は思いますよ。
知事、この件聞いていると思うんですよ。SDGsでいわゆるこの子供たちも含めて、いろんな権利があるんです。今のやりとりを聞いて誰ひとり残さないという部分で言うとこの生徒さんの権利、他府県でもできているということについて、知事の見解をお聞かせください。
○議長(新里米吉) 玉城知事。
○知事(玉城デニー) 今教育長からるる答弁をさせていただいたのは現在その当該生徒さん、お子さんと御家族とのやりとりを含めたこれまでの教育委員会、教育庁の取り組みであるというふうに思います。他方、日本では国際的な障害者権利条約を2007年に署名し、2014年に批准しています。沖縄県においては障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会づくり条例を制定して施行しています。ですから、あらゆる場面で障害を持っている方も持っていない方も均等にその機会をしっかりと獲得できるのはこれは普遍的な権利だという考え方を持つべきであろう。それが私はSDGsの根本的な考え方だと思います。
ですからこの間私も教育委員会、教育庁といろいろやりとりをさせていただきましたが、例えば神奈川では重度知的障害を持っていらっしゃるお子さんを普通学級で受け入れるパイロット校、高校教室をつくって指定してここで取り組みをしているなどの先進事例があります。せんだって大阪にトークキャラバンで伺ったときも大阪府知事、それから大阪市副市長ともインクルーシブ教育についてのお話をさせていただき、大阪ではさまざまな人権問題を契機としたインクルーシブ教育への取り組みをしっかり進めているということもあります。ですからこれからはその先進地の事例をしっかりと研究をすることによって、沖縄らしいインクルーシブ教育への扉を開いていくことは私は十分可能であるというふうに考えています。
○赤嶺 昇 休憩お願いします。
○議長(新里米吉) 休憩いたします。
午後2時21分休憩
午後2時21分再開
○議長(新里米吉) 再開いたします。
赤嶺 昇君。
○赤嶺 昇 教育長、今知事が言ったように、もしかすると皆さんのこの発表したものが障害者権利条約とか障害者差別解消法とか沖縄県の共生社会条例に抵触する可能性がありますよ。そこもしっかりと現状を認識しながらもっと子供たちに……
○議長(新里米吉) まとめてください。
○赤嶺 昇 寄り添って対応してもらうようにお願いをして終わります。